2021年12月、ネオファースト生命は、簡易告知で申込可能な「認知症保険 to スマイル」を発売開始しました。
「認知症保険 to スマイル」は、認知症を発症し介護が必要となった場合の保障に加え、認知症との関連が明らかにされている 「歯の健康度」による保険料割引の仕組みや、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の診断を受けた場 合の保障を導入する画期的な商品となっています。
近年、高齢化と共に要介護認定者が増加しています。要介護認定となる原因で最も多いのが実は「認知症」です。
厚生労働省によると、2025 年には認知症を患う人が 700 万人を超え、65 歳以上のシニア層の 5 人に 1 人が認知症になるといわれており、認知症への対応が社会的に大きな課題となっています。
こうした社会課題に対し、ネオファースト生命は、認知症のサポートとQOLの向上を考え、認知症保険 to スマイルを開発しました。
社会的課題に対応する素晴らしい商品です!
この記事では、ネオファースト生命の「認知症保険 to スマイル」の魅力、保障内容、保険料、加入時の注意点・デメリット等につき詳しく解説しますので、是非最後までご覧ください。
身近な病気「認知症」について
認知症とは、正常だった脳の機能が、何らかの障害によって低下して、日常生活に支障をきたす状態のことを指します。
認知症の中でもアルツハイマー型認知症が代表的な疾患で、脳の一部が委縮し、記憶障害(物忘れ)等の症状がみられます。
認知症は突然発症するのではなく、健康な状態から時間を掛けて徐々に進行し、認知症となります。この健康な状態と認知症の間にあるのが「軽度認知障害(MCI)」とよばれる状態です。
認知症は20年かけて進行する病気と言われています。
認知症の前段階である軽度認知障害はMCIとよばれ、健康な状態と認知症の中間の状態です。
何気ない行動に以前よりも時間を要したり、非効率になったり、間違いが多くなるが、自立した生活が送れている、認知症とはいえない状態を指します。
高齢者の認知症
内閣府の調査によると、2030年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。これは、医療の高度化等により高齢化が進むためです。
また、高齢者の増加が見込まれる中、2030年には65歳以上の認知症患者数は744万人に達すると言われ、とても身近な病気になっていきます。
若年認知症
65歳未満が発症する場合は「若年性認知症」とよばれています。
認知症は高齢者だけの病気ではありません!
現在、65歳未満の若年認知症患者数は3.5万人います。
65歳未満の多くの方が仕事や子育て等を現役で行っている場合が多いため、いざというとき、ご家族への負担をカバーできるように治療や介護費用等への備えをすることが大切です。
認知症になった場合の介護費用
ここでは、認知症になった場合に必要な介護費用について解説します。
介護費用は、①介護設備の購入等の一時費用、②毎年かかる医療費・介護費、③介護期間、の要素を加味して考える必要があります。
結論としては、①は平均41万円、②は平均128万円、③は平均4年1か月で、①+(②×③)の合計は569万円となります。
認知症の介護費用は合計で約570万円かかります!
①介護設備の購入等の一時費用
介護時には、様々な介護設備の購入が必要となり、平均41万円の費用がかかっています。
公的介護保険制度からの補助もありますが、自己負担もありますので事前に理解しておくことが大切です。
一時費用の例として、車いすを購入する場合、自走式の場合は6万円~19万円が、電動式の場合は30万円~50万円までの費用がかかります。
また、介護用ベッドを購入する場合、機能によって15万円~50万円の費用がかかります。
②毎年かかる医療費・介護費
医療費や介護費など、毎年発生する費用があり、金額は介護場所によって異なります。
最も安い自宅の場合、平均105万円程度の費用が発生します。このほとんどが外来治療費となります。
特別養護老人ホームに入居する場合には平均175万円、優良老人ホームに入居する場合には平均215万円が毎年発生します。
介護期間が長くなるほど介護費用がかさみます!
③介護期間
介護する期間は、平均すると4年1か月となります。
しかし、36%の人、3人に1人以上が5年以上の介護をしています。
これは、医療の高度化と共に長寿化が進んでいるためですが、介護者にとっては大きな負担となっています。
介護期間を短くするためには
介護期間を短くすることで、介護にかかる合計費用を削減することができます。
認知症は、「20年かけて進行する病気」と言われています。そのため、認知症やその前段階である軽度認知症(MCI)の時点で、認知障害の兆候を捉え、認知症への発展を予防することが大切です。
つまり、認知症の兆候の早期発見により、発症を遅らせることができます。
早期に兆候を検知することがとても大切!
認知症の兆候を捉えるサービスでおすすめなのが、認知症検知サービス「アイシル」(公式HP)です。
アイシルでは、利用者(高齢者)が食事や薬の服用状況につき専用端末でボタンを押すと、家族のスマホに状況がすぐ連動され、認知機能の変化の状況を簡単に把握することができるサービスで、認知症の兆候を早期に検知することができます。
とてもおすすめのサービスですので、是非ご検討してみてください!
介護のための離職・時短勤務
介護をする場合、今までのようにフルタイムで仕事をすることが難しくなり、離職や時短勤務をする方が多いです。
2015年からの1年間で介護・看護のために離職した人は、実に8.1万人います。特に女性の離職が多い傾向にあります。
離職の場合は収入が途絶え、時短勤務でも収入が減少することになります。
そのため、認知症による介護に備える場合、介護費用に加え、収入の減少をカバーする保険金額を設定することがとても大切になります。
「認知症保険 to スマイル」の開発背景
近年、口腔環境とさまざまな全身の疾病に相関関係があり、口腔衛生を維持・改善することが健康寿命の延伸につながることが明らかになってきています。認知症も「歯の健康」との関連が深い疾病のひとつであり、「歯の健康」を維持・改善することが認知症の予防につながると言われています。
さらに、歯には、食べ物を噛み砕く以外にも、発声・発音を助けることのほか、顔の形を整え表情を作る、姿勢を整えるといった役割もあり、「歯の健康」を維持することはQOLの高い生活の実現に直結します。
ネオファースト生命は、この点に着目し、「歯の健康」の維持・改善による将来の認知症予防、そしてその結果としてのQOLの高い生活の実現につなげるよう、生命保険業界で初めて「歯の健康度による保険料割引の仕組み」を導入しました。
「認知症保険 to スマイル」の保障内容
認知症保険 to スマイルの保障内容は、主契約と特約に分かれています。
主契約の保障内容
認知症保険金
被保険者が以下1・2のいずれにも該当したとき、認知症保険金を受け取ることができます。
- 責任開始期以後に発病した疾病または発生した傷害を原因として、認知症と医師により診断されたこと
- 責任開始期以後に発病した疾病または発生した傷害を原因として、公的介護保険制度における要介護1以上の状態に該当し、要介護認定において要介護1以上との認定を受け、その認定の有効期間中であること
要は、認知症と診断され、かつ、要介護1以上と認定されたときに、認知症保険金(100万円~500万円)を受け取ることができます。
ただし、責任開始期の属する日からその日を含めて 180 日以内に認知症と医師により診断されたときは、支給対象外となりますのでご注意ください。
死亡保険金
死亡保険特則を付加した場合、被保険者が死亡したとき、認知症保険金額の3倍(300万円~1500万円)の死亡保険金を受け取ることができます。
認知症に加え、死亡時への備えもできる商品です。
特約の保障内容(軽度認知障害保障特約)
「認知症保険 to スマイル」には、軽度認知障害保障特約を付加することができます。
軽度認知障害保障特約を付加することで、被保険者が以下1・2のいずれかに該当したとき、軽度認知障害給付金を受け取ることができます。
- 責任開始期以後に発病した疾病または発生した傷害を原因として、軽度認知障害(MCI)と医師により診断されたこと
- 責任開始期以後に発病した疾病または発生した傷害を原因として、認知症と医師により診断されたこと
軽度認知障害給付金の金額は、主契約の認知症保険金額の10%となりますので、30万円~150万円になります。
ただし、責任開始期の属する日からその日を含めて 180 日以内に軽度認知障害(MCI)または認知症と医師により診断されたときは支給対象外となります。
主契約・特約とも、180日間の不担保期間があり、その期間中は保障されません。
契約の仕組み図
認知症保険金200万円、保険料払込期間終身、軽度認知障害保障特約付加の場合の仕組み図は以下の通りです。
一生涯に亘り、認知症・軽度認知症に備えることができ、万一の死亡の際には死亡保険金を受け取ることができます。
「認知症保険 to スマイル」の告知項目
「認知症保険 to スマイル」の告知項目は以下4つのみです。全てに「いいえ」と回答できる場合、加入申し込みをすることができます。
簡易な告知なので、持病や既往症で保険を諦めていた方にも加入できる可能性があります。
「認知症保険 to スマイル」の保険料
それでは、気になる保険料について見ていきましょう!
以下の保険料例は、認知症保険金額200万円、死亡保障特則無し、保険期間・保険料払込期間終身の場合の保険料になります。
主契約の保険料
特約の保険料
上記の通り、歯数割引が適用されると、毎月の保険料が400円~600円程度安くなります。
丁寧に歯をケアして、70歳まで20本残しましょう!
なお、主契約・特約のいずれも、70歳以降に加入した場合は歯数に応じた保険料割引がありませんのでご注意下さい。
特徴的な保険料割引制度
ネオファースト生命の「認知症保険 to スマイル」には、歯の残存本数に応じた特徴的な割引制度があります。
被保険者の年齢が 70 歳となる年単位の契約応当日において、被保険者の永久歯の残存本数が 20 本以上である場合は、歯数割引特則が適用され、以後の主契約・軽度認知障害保障特約の保険料について割引を受けることができます。
歯数割引特則の適用には、毎年の割引判定日の2か月前までに所定の残存歯数を証明する書面の提出が必要となります。歯数割引を適用した保険料例については保険料の章で解説しますが、月々の保険料が約500円程度の割引になります。
なお、70 歳以上で加入した場合、歯数割引特則の適用はありません。
保険料割引を期待して加入するなら、早めに加入する方がお得です!
歯の健康維持
60代以上を対象にした、身体について「変化して欲しくなかったこと」「失って後悔していること」の調査によると、3位「体形」、2位「髪の毛」を抜いて、「歯」が1位になりました。
加齢により歯の衰えを感じた年齢は、平均57.1歳となっています。
実際、年代別の歯の残存本数について見てみると、50代から60代にかけて3本減っていることが分かります。また、70代になると20本を下回るようになります。
家族や孫との団らんや友人との食事・カラオケなど、人と会話する時に歯があることはQOLにも関わる重要なことです。
付加サービス
ここでは、「認知症保険 to スマイル」に加入すると利用できる便利なサービスについて解説します。
①オーラルケアサービス(無料)
「認知症保険 to スマイル」には、自分の歯を長く守るためのサービス「オーラルケアサポートサービス」が付加されています。
「オーラルケアサポートサービス」はスマートフォンからアクセスできるWebサービスで、「歯の健康」に関するさまざまな情報や、毎日の歯みがきを楽しみながら習慣化できるコンテンツが提供されています。
②24時間電話健康相談サービス(無料)
24時間電話健康相談サービスでは、経験豊かな医師や保健師、看護師などの相談スタッフから、24時間365日・年中無休で電話による健康相談・医療相談、医療機関や専門医の情報提供や、介護・育児に関する相談、メンタルヘルスに関する相談などについて、きめ細やかなアドバイスを受けることができます。
利用者は、契約者、被保険者に加え、その家族も対象になっている点が特徴です。実際に介護をする人は、契約者・被保険者ではないことから、対象が拡大されています。
認知症介護の場では、分からなくて困ること、ストレスを感じることが多くありますが、専門スタッフに無料相談できるので安心ですね。
③セカンドオピニオンサービス
セカンドオピニオンサービスでは、面談・電話によるセカンドオピニオンや、セカンドオピニオンが可能な医療機関の情報提供を受けることができます。
加えて、面談の結果、より高度な専門性が必要と総合相談医が判断した場合は、優秀専門臨床医の紹介を受けることができ、その際、紹介状(診療情報提供書)も無料で発行されます。
納得した治療方法を選択するために、近年セカンドオピニオンを受ける人が増えています。
「認知症保険 to スマイル」の加入時の注意点・デメリット
①支払事由が限定的
既に説明の通り、「認知症保険 to スマイル」の支払事由は、①認知症診断、かつ、②要介護1以上の認定になります。しかし、①に該当しても②に該当しない場合や、②に該当するが①に該当しないケースも少なくありません。
他の保険会社の認知症保険では、①認知症診断のみで保険金を支払う商品もあります。例えば、日本生命の「認知症保障保険」では、①のみで保険金を支払う上、軽度認知障害(MCI)も特約を付けずに保障します。
そのため、「認知症保険 to スマイル」の加入を決める際には、他の保険会社の認知症保険と支払条件を比較した上で決めると良いでしょう。
判断に迷う場合は、経験豊かなファイナンシャルプランナーと納得いくまで相談するのがおすすめです。ほけんのトータルプロフェッショナルなら何度でも相談無料ですので、安心してお問い合わせください。
②特約を付ける必要有り
「認知症保険 to スマイル」は、主契約では軽度認知障害(MCI)は保障対象となっていません。認知症の進行の多くは、軽度認知障害を経てから認知症になります。
主契約では軽度認知障害は保障対象外ですので、特約を付加することが必要です。
また、認知症は兆候を早期発見し、早期対処することで進行を遅らせることができる病気です。まずは認知症検知サービス「アイシル」で早期兆候を検知することがとても大切です。
③保障対象が限定的
「認知症保険 to スマイル」の保障対象は、主契約が認知症(特則で死亡保障)、特約が軽度認知障害と、とてもシンプルな内容になっています。
しかし、高齢者を取り巻く病気やケガは、認知症だけではありません。例えば、別の持病に伴う入院や手術、横転による骨折など、様々なリスクがあります。
他の保険会社の認知症保険には、認知症に加えて高齢者のリスクを保障する商品があります。例えば太陽生命の認知症保険では、認知症治療の他、病気やケガによる入院、手術や放射線治療、骨折による入院等を保障しています。
そのため、「認知症保険 to スマイル」の加入を決める際には、他の保険会社の認知症保険と保障内容を比較した上で、最も自分自身に合った商品を選ぶのが良いでしょう。
世の中には数多くの保険商品があります。判断に迷う場合は、経験豊富な専門家FPと納得いくまで相談(相談無料)するのがおすすめです。
まとめ
ネオファースト生命の「認知症保険 to スマイル」について詳しく解説してきました。支払事由は①認知症診断、かつ、②要介護1以上認定、とシンプルで、特約を付加すると軽度認知障害(MCI)まで保障する商品ですね。
また、歯の残存本数に応じて保険料を割引く特徴的な商品となっています。
一方で、支払事由が限定的、保障対象が高齢者の病気やケガを幅広くカバーしていないといった、加入に際しての注意点があります。また、他社商品と比べると必ずしも充実した保障内容とはいえません。
現役FPとして、他社の商品と比較した上で、ご自身に最もあったベストの保険を選ぶことをおすすめします。
複雑な保険商品の中から1番自分にあった商品を選ぶことは簡単ではありません。
ご自身やご家族の状況を踏まえた納得のいく内容で加入するため、まずはファイナンシャルプランナーと相談することをおすすめします!ほけんのトータルプロフェッショナルなら、何度相談しても無料なのでおすすめです。
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