2021年1月、東京海上日動グループの東京海上日動あんしん生命は、5疾病により就業不能状態等になった場合に毎月給付金を受け取れる新商品「あんしん就業不能保障保険」を発売開始しました。
病気が原因で働けなくなった時に、毎月の給料のように給付金を受け取れる商品です。
保障対象となる「5疾病」には、日本人が発生しやすい、がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全が含まれています。「あんしん就業不能保障保険」は、5疾病への備えとして、充実した保障内容となっていておすすめです。
この記事では、東京海上日動あんしん生命の「あんしん就業不能保障保険」の保障内容、保険料、加入時の注意点・メリデメにつき詳しく解説しますので、是非最後までご覧ください。
「あんしん就業不能保障保険」の保障内容
「あんしん就業不能保障保険」は、5疾病により就業不能状態等になった場合に毎月給付金を受け取れる商品です。
以下は、給付月額を10万円とした場合の給付金受け取りのイメージです。5疾病により入院したときに20万円(月額×2倍)を受け取り、その後、就業不能状態が継続中は保険期間満了まで毎月10万円を受け取ることができます。
ここでは、「あんしん就業不能保障保険」の保障内容について詳しく解説していきます。
①就業不能保険金
就業不能保険金は、(A)所定の障がい状態、(B)介護が必要な所定の状態、(C)5疾病の治療を目的に入院したときに、受け取ることができます。A~Cについては、以下枠内に解説しています。
つまり、病気・ケガで就労できないような状態になったと認められると、保険金を受け取れます。
- (A)所定の障がい状態:病気やケガにより、障害等級1級・2級に認定されたとき、身体障害者手帳(1級~3級)を交付されたとき、特定生活障害状態に該当したとき
- (B)介護が必要な所定の状態:病気やケガにより、要介護2以上と認定されたとき、要介護状態が180日を超えて継続したと診断されたとき
- (C)5疾病の治療を目的に入院したとき:5疾病による入院・在宅療養状態が60日を超えて継続したと診断されたとき
就業不能保険金の給付金額
就業不能保険金の給付は、毎月受け取るタイプの「月払給付」が基本となりますが、全額・一部金額を一時金として受け取ることも選択できます。就業不能になった場合の状況に合わせて一時金として受け取ることも良いでしょう。
月払給付の給付金額(基準給付金月額)については、「10万円」か「15万円」から選ぶことができます。保険料を抑えたい方は「10万円」を、充実した保障内容で備えたい方は「15万円」を選択すると良いでしょう。
②5疾病初期入院給付金
5疾病初期入院給付金は、5疾病の治療を目的として入院したときに受け取ることができます。
給付金額は、基準給付金額の2倍の金額(20万円or30万円)になります。ただし、保険期間を通じて1度しか受け取ることができませんのでご注意ください。
初めて入院するときは、入院時の洗面用具や衣類・雑貨などを購入するための費用が発生するものです。また、入院時は、家族の交通費など、普段とは異なる費用も発生しますね。
初回入院時は一時金として最大30万円受け取れて安心ですね!
③保険料払込の免除
「あんしん就業不能保障保険」では、契約中に保険料を支払えない所定の状態になった際、以後の保険料が免除されます。
具体的には、病気やケガにより所定の高度障がい状態になったとき、不慮の事故によるケガで事故の日から180日以内に所定の身体障がい状態になったとき、以後の保険料を支払う必要が無くなります。
人生には、5疾病等の病気に加え、事故のリスクもありますよね。寝たきり等の高度障がい状態になれば働くこともできません。
「あんしん就業不能保障保険」では、このような状態に契約者が陥った場合でも、保障を継続させる措置として、保険料免除を設けています。
④特定疾病保険料払込免除特則(オプション)
オプションとして特定疾病保険料払込免除特則を付加した場合、初めて悪性新生物と診断されたとき、心疾患・脳血管疾患により所定の手術・20日以上の入院治療を受けたとき、以後の保険料の支払免除を受けることができます。
ただし、上皮内がんや高血圧性心疾患は上記疾患の対象外ですのでご注意ください。
オプションは、余程心配な方だけ付加すれば良いでしょう。
保障内容まとめ
①~⑤まで解説してきましたが、保障内容をまとめる以下の図の通りです。要は、5疾病で入院すれば最大30万円の一時金を、その後は毎月最大15万円を受け取れる商品です。
選べる3タイプ
「あんしん就業不能保障保険」には、Ⅰ型~Ⅲ型までの3つのタイプがあり、契約タイプによって保障内容が異なります。選択できる契約タイプは以下の3タイプです。
Ⅲ型が最も保障が手厚くなっています。タイプでお悩みなら、5疾病を保障するⅡ型かⅢ型のどちらかから、ご自身の予算を踏まえて検討すると良いでしょう。
また、就業不能保険は、様々な保険会社が販売しておりますので、ご検討の際は他社商品も比較すると良いでしょう。
複数の保険会社の商品を比較する場合は、経験豊富な専門家FPと相談するのがおすすめです。1社専属の生保営業マン・生保レディと異なり、独立した立場から皆様のことを考えて保険相談に乗ってくれるはずです。
ほけんのトータルプロフェッショナルなら相談は何度でも無料なので安心です。
働けなくなったときの家計への影響
そもそも、就業不能保険はどのようなリスクに備える保険でしょうか。実際に就業不能状態など、働けなくなったときにどの程度家計に影響があるかについて解説します。
①休職中の収入の減少
5疾病等の治療のため、2か月以上休職した人にアンケートを取った結果が以下のグラフになります。6か月以上休職した人は、全体の6割に及びます。相当長い期間休職していることが分かります。
会社によりますが、傷病欠勤手当が出るとしても、6か月間満額の給与が出ることは期待薄ですね。また、自営業の方は、半年以上の間、収入が途絶える可能性すらあります。
6か月以上に及ぶ収入減はかなり家計にきつい影響があることが分かります。
②復職後の収入の減少
休職期間を終え、復職した後は以前と同額の収入があると想像される方もいますが、現実は厳しいです。復職後も、時短勤務に切り替えたり、通院のために休暇取得が増えるなど、勤務時間が減る方が多いです。また、治療に専念するため、自ら役職を下げる方も少なくありません。
実際、上記アンケート結果の通り、復職後の収入が5万円以上減った人は6割以上に及びます。さらに、10万円以上減った人は3人に1人を超える割合になっています。
復職後も、3分の1の確率で月収入が10万円以上減るなんて衝撃!
これら実績の通り、5疾病に罹患すると、休職中に加え復職後も収入が減ってしまいます。就労不能時の収入減少リスクに備えるための就業不能保険はへの加入について検討することは大切なことですね。
既に生命保険や医療保険にご加入の方は、現在の既契約内容を手元に置きながら、信頼のおける経験豊富な専門家FPと相談することをおすすめします。
健康・非喫煙者ならお得に!保険料割引制度
「あんしん就業不能保障保険」には、喫煙状況や健康状態について、一定条件の下、標準保険料率よりも割安な保険料で加入することができます。保険料の割引率は、年齢や契約タイプによって変動しますが、10~20%程度安くなりますので是非ご活用してみてください。
ノンスモーカーには嬉しいですね!
保険料割引制度を適用するには、以下のステップ1~3を全てクリアする必要があります。要は、20歳以上かつ過去1年間喫煙していなくて、メタボでなければ保険料割引を受けることができます。
保険料割引制度の適用には、健康診断結果を提出する必要がありますので、事前にBMIや血圧の数値を確認しておくと良いでしょう。
「あんしん就業不能保障保険」の保険料
それでは、気になる保険料について見ていきましょう!
「あんしん就業不能保障保険」の保険料は、年齢・性別や契約タイプ、保険料割引の適用有無等によって異なります。ご自身の年齢で保険料シミュレーションする場合は、こちら(公式HP)にて試してみてください。
以下の保険料例は、下記条件で契約した場合の保険料となります。
- 保険期間・保険料払込期間:60歳まで
- 最低支払保証期間:2年
- 契約タイプ;Ⅲ型(5疾病・障害・介護保障プラン)
- 基準給付金月額:15万円
- 給付金支払期間:5年
- 保険料払込方法:口座振替扱・月払
30歳健康体なら、月々3000円程の保険料で、就業不能時の備えができます。
「あんしん就業不能保障保険」の加入時の注意点・デメリット
「あんしん就業不能保障保険」は就業不能状態に備える充実した保障内容が特徴の良い商品ですが、加入前に確認しておきたい注意点があります。きっちり納得した上での加入をおすすめします。
①がんには90日間の不担保期間がある
「あんしん就業不能保障保険」には、他社の一般的ながん保険と同様、がん(悪性新生物)については90日間の不担保期間があります。
そのため、責任開始日から90日を経過するまでにがんに罹患した場合、保険金をうけとることができません。
がんに備えたいなら、元気な内に加入することをおすすめします!
②解約返戻金・契約者配当金がない
「あんしん就業不能保障保険」は、無解約返戻金型の商品のため、解約した場合の解約返戻金が無いいわゆる「掛け捨て」タイプの商品です。また、契約者配当もありません。
生命保険商品では一般的に、解約返戻金が無いタイプ、契約者配当金が無いタイプの方が、保険料が安価に設定されています。「あんしん就業不能保障保険」も、解約返戻金や契約者配当金を無しにすることで保険料が安価になっています。
近年、生命保険業界では、保険会社数の増加に伴い価格競争が激化しています。生保各社は、無解約返戻金タイプや契約者配当金タイプの商品投入により、保険料を安価にして市場に提供しています。
しかし、解約返戻金や契約者配当が有る商品の場合の方が実はお得な商品になっていることも少なくありません。解約時に積み立てた保険料(責任準備金)から解約返戻金が戻ってくることや、保険会社の資産運用益を配当として還元されるためです。
まとめ
東京海上日動あんしんの新商品「あんしん就業不能保障保険」について詳しく解説してきました。
「あんしん就業不能保障保険」は、5疾病による入院や治療、収入の減少に備える充実した保障がある保険商品です。また、健康体・ノンスモーカーなら保険料の割引きを受けられるお得な制度もあります。
人生100年時代と言われる昨今、病気などがあっても自分らしくいけるよう、様々な種類の保険商品が開発されています。就業不能保険もその一つで、多くの保険会社が似通った商品を出しているのでとても悩みますね。
複数ある保険商品の中から1番自分にあった商品を選ぶことは簡単ではありません。ご自身やご家族の状況を踏まえた納得のいく内容で加入するため、まずはファイナンシャルプランナーと相談することをおすすめします!ほけんのトータルプロフェッショナルなら、何度相談しても無料なのでおすすめです。
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